人気が高まっている散骨供養、その種類や方法は?

愛犬の供養の形は人それぞれですが、愛犬が生前大好きだった場所や、
温かく包まれるような場所に散骨する方が近年増えてきています。

この記事の目次

人気が高まる散骨の方法は?

これまではペット霊園の納骨堂に納骨したり、ペット専用墓地を購入し個別に埋葬される方など様々でしたが、人の葬儀の方法として近年ようやく認知されてきた散骨が、ペットにも浸透しつつあります。

・生命の生まれた自然に帰してあげる
・後々の手間隙がかからない
・将来面倒をみてくれる人がいない
・コストが安く手軽にできる

などの理由により、散骨供養への人気が高まっています。

 

散骨の方法と散骨できる場所

散骨は大きな骨のままではできません。
遺骨の粒の大きさを2mm以下に粉骨(パウダー状)にしなければ散骨はできません。
大きな骨のままだと、自然に還るまでに5年~10年かかってしまうからです。

ペットの散骨できる場所としてポピュラーなのは、山林や海で、海洋葬、山林葬、空中葬、樹木葬(お花畑葬)などがあります。
中でも海洋葬は人気が高くなっています。

 

海洋散骨(海洋葬)

ペットの遺骨を海に撒く、海洋散骨(海洋葬)が散骨のなかでも人気で、海洋散骨の方法にも種類があります。

海洋散骨には大きく分けて個人散骨・合同散骨・委託散骨の3つの種類があります。
それぞれの違いや費用面やメリット、セレモニーとしての重要度などを見極めて、決めることをおすすめします。

 

個人散骨

ペットの家族のみで船をチャーターし、沖合で散骨の儀式を行います。
家族のみでの航行となるので、気兼ねなくお別れすることができます。
歌を歌って見送る、セレモニーとして演出をするなども可能なので、心おきなくペットとのお別れができます。
チャーター船ですので、粉骨された遺骨と一緒にクルージングをすることも可能です。

費用としては、船のチャーター代などは個人で負担しなければならないので、費用が高くなります。
個人散骨は散骨場所や、やり方により費用に違いがありますが、費用の相場はおおむね20万円~30万円だとされています。

 

合同散骨

複数のペットの家族で船に同乗し散骨を行います。
同一場所で散骨を行うのではなく、他の家族の方と時間をずらしたり、散骨場所もずらすなど、いくつかのポイントを作って、家族ごとに散骨を行うので、気遣いの面でも安心です。
また同じ悲しみを持つペットの飼い主同士、クルージングの最中に慰めあうことや、励まし合うことができるので、悲しみを深めることなく、前を向き直すことができるメリットがあります。

船のチャータ―代など散骨のために必要な費用を何家族かで分担することにより安く抑えることもできます

合同散骨の費用の相場は、10万円前後といわれています。
他の家族との関係もあり、日程調整や参加人数の調整が難しい場合があるので注意が必要です。

 

委託散骨

ペット葬儀や散骨を代行してくれる業者に粉骨を委託し、専門スタッフがご家族に代わって散骨を行います。
散骨の立ち合いができないというデメリットがありますが、高齢者など、自然散骨の場所まで出向けないという方などが多く利用しています。
代行で散骨を行うペット葬儀社の多くは、散骨場所や風景の写真を添付した証明書を発行するサービスなどを行っています。
散骨の仕方も分からない、時間的な余裕もあまりないという方には、この委託散骨を検討してみはいかがでしょうか。

委託散骨の費用の相場は、散骨する場所や散骨の仕方にっても異なりますが、おおよそ2万円から5万円前後と言われています。

 

海洋散骨時に注意すること

海洋散骨を行時に注意することは、必ず粉骨(パウダー状に)し水溶性の紙に必ず包んでおくことが大切です。
花を粉骨と一緒に海に捧げる方もいますが、海の汚染につながりますので、フィルムラップやリボン、アルミホイルなどは必ず外しましょう。

 

航行中の第三者に対する影響を考慮し、喪服を着用しないこともマナーとなります。

 

 

山林葬

海ではなく山林に遺骨を散骨することを山林葬といいます。
山林葬の場合は粉骨したパウダー状の遺骨をそのまま散布する場合が多いようです。
実際に山林葬を執り行なうペット霊園もいくつかあります。

 

空中葬、宇宙葬

山林葬のほか、飛行機やヘリコプターから空中に散布する空中葬(地球葬)。
また、昨今では宇宙葬といったものまで考えられています。

 

お花畑葬、お花葬、樹木葬

最近、ガーデニング霊園と称して墓石を立てずに、お花や樹木を植えてペットのお墓にするという供養もでて来ています。
そのお花や樹木の元に、散骨するものもあるようです。
また、自宅の庭先やベランダ等のプランターに散骨してお花や木を植えるといったものもあり、いろいろな供養の方法が考えられます。

 

粉骨(パウダー状)にする費用は?

散骨をする際、遺骨を粉骨(パウダー状)にする必要があります。
火葬されたペットの遺骨を自分で乳鉢を購入し、粉末(2ミリ以下のパウダー)状態にするか、民間業者に委託し粉骨してもらいます。

 

自分で粉骨(パウダー状)にする

自分で粉骨(パウダー状)にするには、インターネット等で乳鉢(500円程度)を購入して粉骨(パウダー状)にする必要があります。
(粉骨専用の機械もありますが、購入またはレンタルしても費用面で高くなります。)

ただし、乳鉢で遺骨をパウダー状にするには時間がかかります。
ましてや大好きな愛犬ですと、精神的にもきつい面もありますので、業者に委託して粉骨するなどの方法も検討するとよいでしょう。

 

民間業者に粉骨してもらう

民間業者に粉骨してもらう時の費用は、人間の場合だと、15,000~30,000円程度ですが、ペットの場合は5,000円~10,000円が相場です。
民間業者の中には、自宅まで引き取りにきてもらえる場合があります。

 

粉骨による手元供養

遺骨を散骨しすべて自然に還してしまうと、心のよりどころがなくなってしまいます。
できればほんの少しだけでも手元に残す「手元供養」も考慮に入れることをおすすめします。
散骨・自然葬を選択し、納得できる葬送を行った後、わずかな遺骨を残して自宅で供養することで精神的な落ち着きが生まれます。

散骨と手元供養というように、分骨をすることで、亡くなったペットが還る場所を、見失ってしまうのではないかと悩まれる方もいるようです。

散骨した骨は数年経過すると淘汰・風化してしまいます。
お墓ではないので心のよりどころがなくなってしまうことも考えられます。
そのため、分骨をして心のよりどころとなる物を残しておけば、時間の経過によって現れる「心残り」も解消できます。

分骨したものや遺骨ペンダント等のグッズも将来的に寺院などへ収めることができるので、気持ちの変化にも対応可能となります。

骨壺に入れて手元供養する

粉骨をすることで遺骨のかさが減り、よりコンパクトに安置することができます。
自宅で手元供養を行う場合、ハガキよりも小さなサイズの骨壷に収めることで身近にペットを感じることができます。
また、骨壷に可愛いカバーを掛け「骨壷であること」、を他人に感じさせることもなく安置できます。

 

 

ペンダント等のメモリアルグッズにする

散骨を行い、旅立った後もずっとペットを身近に感じていたいなどという方は、粉骨した一部をペンダントに加工することも可能です。
手元供養の一つとして遺骨を封入できる物や、遺骨をうわぐすりの一部に使用し焼成する、陶器のペンダントなど形はさまざまです。
いろいろなグッズがありますので、ライフスタイルや好みに合わせて選ばれることをおすすめします。

 

 

 

遺骨を散骨とお墓に

遺骨を粉骨して、手元供養用にクリスタル墓を制作と散骨代行するサービスを行う会社もあります。

 


ペットの自宅墓制作と散骨【メモリアル 大洋】

ペットの遺骨を清掃・消毒・選別粉砕して、高級クリスタル墓を制作し
散骨用水溶袋に納めてボートで関門海峡ポイントに散骨代行してくれます。

 

申し込みから散骨後の証明書発行までの流れ

 

手元供養の方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

 

散骨だけでなく手元にお墓として遺骨が残るのは、最愛のペットが身近に
感じられることができるのは飼い主としては嬉しいですね。

まとめ

人間もペットも海洋散骨を選ぶ人の多くは、墓地を建てるお金がない人ばかりではないようで、現代人はお墓自体に価値を見出していない人が増えてきています。
お隣、韓国でも散骨は海だけでなく、川や湖、山や木の下に散骨する人が増えており、ドラマの映像でもよく見かけます。

人間は特に親として子供に対し、「墓守の負担」を押し付けたくないと多くの人が言い、海洋散骨は終活の一環として残された、家族への思いやりと人間の本能の自然回帰を考えているのかもしれません。

そしてペットも、人間と共生し家族同然に生活してきたのですから、最後のセレモニーの一環として海洋散骨を選択する人が増えています。

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